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いつものように

いまいましいヒンドゥークシュの山の斜面を登るよりも危険なことがあるとした
ら、真昼間に登ることぐらいのものだろう。白い雪と灰色の空を背景にすると、姿がくっ
きりと浮かび上がってしまう。
最初のヘリコプターのエンジンが焼けついたのは不運だった。そのため、ゞハグラム空軍
基地から飛んでくる機に乗り換えねばならなくなった。そして新たに到着したヘリが燃料
補給を終えるのを待つ羽目になったのだ。
ようやくチヌーク型ヘリコプターに乗り込んだが、予定が遅れているとはいえ、B兜爆
撃機が近くの山岳地帯に爆弾を投下している中に突っ込むわけにはいかなかった。爆撃の
せいで空はサイケデリックなピンクや黄色、オレンジ、紫のオーロラのような光に照らし
出されている。


見物するには悪くなかったが、アメリカが射撃能力を誇示したせいで時間がすっかりな
くなった。急がなければ計画にとって致命的な結果になる。
〃早くしなくては〃
先週の地震でさまざまな事柄に影響が出た上、アフガニスタンとパキスタンの国境沿い
の無法地帯にある山地はそれ以前から、支配権を巡って多様な勢力が闘争を繰り広げる不
穏な地域と化していた。

ザックのSEAL部隊の任務は、〃ランポー″に支援物資を運んでいる経路
を探し出し、〃コウモリの巣穴″すなわち隠れ家を突き止め、大規模な援軍を求めること
だった。
戦略の進め方について軍の幹部に見解を話してから、ザックは部隊のほかの三人とひた
すら待たされた。戦闘機の燃料と油の甘ったるい香りのする飛行場のにおいを吸い込んで
いると、マイク・ロバーツ大尉が指揮所から出てきた。

「選択肢は二つある」チヌークの鋼鉄の床に地図を広げてロ、ハーッは言った。「闇にまぎ
れて山を登れるように着陸地帯に着く方法はないから、計画を中止し、明日まで延期する
というのが選択肢その一だ」
「二十四時間遅らせるほうに賛成ですね」
ザックは地図を調べながら、選択肢その二がどんなものかにすでに気づいていた。決し
て楽しいものではない。

るから、選択肢その一を〃十二分に考え直す″ようにと指示された」
「つまり選択肢その二しかないわけですか」〃くそっ〃
「この任務はさらに大がかりなものになる」
「大がかりとは、どれほどです?」ザックは疑わしげに尋ねた。
「非戦闘員も乗せていく。CIAの奴らが二人だ」
「驚くことでもないな」このあたりの山地には、地元民と同じくらい多くの秘密工作員が
いるだろう。
「それに海兵隊が手を貸したいそうだ」
〃奴らなら当然だろうよ〃
「彼らの部隊はどれくらいですか?」
「九名の治安部隊だ。大尉をいれると十名になる」
ザックはしばし思案した。海兵隊が加われば、命令系統や部隊の統制に不具合が生じる
だろう。だが、狙撃の持ち場につくことを含めて、そのばか者どもが防衛にあたってくれ
れば、うちの部隊は自分たちの任務により專念できる。
「もっと銃を備えてもいいと、常々思っていました」ザックは言った。
「おれも司令部にそう言った。だから、陸軍からレンジャー部隊を派遣してもらうことに
も賛成したんだ」
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無題

オルテガが拳を握り、ケリーの顎を殴った。彼女は声もなく倒れた。
「さて、口の減らないお嬢さん、今のはどうだった?」
ケリーが目を覚ますと、また太陽が顔を照らしていた。オルテガの船に乗ってから二日
目、いやもしかしたら三日目だと思った。予想したとおり、彼女はずっと船酔いしていた。
溺れた人魚船酔いがひどくて、オルテガに殴られても感じなかった。彼のズボンや靴、一度などはシ
ャシにまで吐いた。皮肉にも、船酔いに苦しんだおかげで、生き長らえることができた。
今また意識が戻っていた。まだ失神していると思わせたかったので、ケリーは動いたり
目を開けたりしないでいたが、胃が引つくり返るような気分はやっとおさまっていた。船
いかh″な
が錨をおろし、海は比較的凪いでいるとわかるまでに少し時間がかかった。恐怖が胸につ
き刺さる。酔っていないのがばれたら、おそらく殺されてしまうだろう。
神さま、ここから助けだしてください……お願い!
船尾で足音がした。寝返りを打って見てみたかったが、拷問者と顔を合わせたくなかっ
かもめ
た。頭上のどこかで鴎が鳴いた。そして、静けさを破るその羽音とともに、もう一羽、さ
らにもう一羽の鳴き声がした。耳を澄ますと別の耳慣れた音が意識に入ってきたが、烏の
声よりは遠くに聞こえた。岸に打ち寄せる波の音だ。それにしても、どこの岸だろう..….
ここからどれくらい遠いのか?オルテガがどこに錨をおろしたのかさえわかればいいの
だが。
「目を覚ましたぜ」
ホセ・ガルサだ。彼の声だとわかったケリーはうめき声をあげ、もはやおなじみとなっ
た冑のむかつきl再び胆汁がほとばしりでる合図となるむかつきが戻ってきてほしいと
願ったが、冑はぴくりともしなかった。
「もう一度おれにげろを引っかけたら、その場で殺してやるからな」
ドミニク・オルテガの声だった。ケリーは無言で祈り始めた。
ブーツの先であばらを蹴られ、痛みで集中力が吹きとんだ。うめきながら転がろうとし
たが、両手首がデッキにしばりつけられていた。
「起きあがれよ、この雌犬め」
ケリーは目を開けた。オルテガが彼女に身を寄せ、喉にナイフをつきつけていた。
「それなら手を自由にしてよ」彼女は文句を言った。
ひもオルテガは眉をひそめたあと合図をし、ホセがさっそく紐をほどいた・
ケリーは穏やかに揺れる船の上で自分がどれだけ平衡を保てるか試すように、ゆっくり
と半身を起こした。目をあげるとオルテガの拳が飛んでくるところだった。それを避けよ
うと体をひねったので、拳は彼女の顎の横ではなく後頭部にあたった。殴られた痛みとと
もに、オルテガの指輪が皮肩を切り裂いたときに頭を走った痛みも、生半可なものではな
かった。
ケリーは衝撃で後ろに倒れ、それから横向きになった。ふと、頭のなかに母の面影が浮
かんだ。母は九年ほど前に亡くなっている。もしかしたら神さまはこうやって、あの世へ
〃渡る〃心がまえをさせてくれるのかもしれない。そのとき、オルテガに髪をぐいとつか
まれた。


「おまえの連絡員は誰だ?」彼がうなった。「そいつになにを伝えた?」
ケリーはあおむけになり、怒りと憎しみに燃えた目を向けた。
「わたしが口を割ると思っているなら、あなたは見かけ以上に頭がおかしいわ。一度くら
い、男らしくあきらめなさいよ」彼女はぶつぶつ言った。
オルテガはせせら笑った。「どれだけ男らしいか、今見せてやる」彼はベルトをはずし
始めた。「そんなの、誰だって似たようなものよ」そう言ったケリーは、ホセがナイフの刃を両足
の裏に走らせたのを感じて、うめき声を押し殺した。
簡単にあしらわれて、オルテガの憎しみはさらに募ったようだった。デッキで陵辱しよ
うと彼女に近づいたが、ちょうどそのとき、後方で叫び声がした。
「火事だ!」と叫ぶ声を聞いてほっとしたのは、ケリーも生まれて初めてだった。
オルテガはぱっと振り向き、ホセに彼女を見張っているよう言いつけ、デッキの下に続
くドアへ突進した。
ホセはにやりとしながらケリーの脚をまたいで立ち、次は自分の番だと宣言するかのよ
うにズボンの前を撫でてみせた。
だが、ケリーは怖くなかった。実際のところ、この瞬間、ふたりきりになれるなんて、
ホセの存在は天の恵みのようなものだ。合図があったかのように彼は身をかがめると、ド
レスに手をのばして引きちぎった。ケリーはパンティを除けばまったくの裸になってしま
った。彼女の豊かな胸に目がいくと、ホセは思わず口を開けた。
そのとき、ケリーは両脚を胸に引きつけて蹴りあげ、右足のかかとでホセの鼻の骨を頭
にめりこませた。ホセ⑥ガルサはデッキに倒れる前に死んでいた。
ケリーが立ちあがり、ホセの手からナイフをつかみとったとき、銃を持った見張りが階
段をかけあがってきた。彼女は今度も蹴りを浴びせた。そして骨が折れる音を聞き、折れ
た首の上で頭ががくりと垂れたのを見てほっとした。
時間がなくなっていくなか、ケリーは地平線を眺め、信じられない思いで陸地を見つめ
ていた。夢を見ているのでなければ、そこにあるのはガルベストンの町だった。
身がまえる間もなく、誰かが階段をのぼってくる足音が聞こえた。下でなにが燃えたに
せよ、火事はおさまったらしい。オルテガが現れたのを見て、ケリーは身をこわばらせた。
彼はデッキにあるふたつの遺体を見て、銃に手をのばした。彼が銃をベルトからはずさな
いうちに、ケリーはナイフを投げた。ナイフはぶすっと音をたててオルテガの胸に刺さり、
柄まで埋まった。艫織から飛びこむ前に最後に見たのは、彼の顔に浮かんだまさかという
表情だった。
自由という名の冷たい水がケリーを包んだ。オルテガが死んだとしても、危険が去った
わけではない。船にはまだ人がいるし、銃を持っているのはわたしではなく彼らのほうだ。
溺れた人魚

ジパングの未来

疲労、睡眠不足、ストレスを感じるほど副業をしない
個人的には「本業と副業の棲み分けはできる」と思っていても、本業中に何度も眠
くなったことから、「最近、身が人っていない」と気付かれているかもしれません。
本気で働いている上司や同僚との温度差が聞くと、大切な信用力を失い、挽回する
ことが難しくなります。今までの実績が崩れて、業務評価は相対的に下がり、長期的
に見れば収入が減少する可能性は否めません。
そんな気背労が絶えないにも関わらず、仕事の切り替えができない社員は慌博した
顔つきで出社します。私も副業で無理をしていた時期は、日の下にはクマがあり、頬
にはニキピが発生し、胃がムカムカしていました。何人かに1 人は自分の体調を気に
せず、指摘や助言にも耳を傾けないで、半ば強引に働き続ける社員がいるのです。
企業が働きやすい環境づくりを促進している中、本業の疲労ならまだしも、副業が
原因でダウンしたら、周囲の共感が乏しいまま、多大な迷惑をかけるでしょう。
副業を続ける上でオーバーワークは常に意識したい問題です。会社には副業を悟ら
れない配慮をして、本業と両立させることが社会人としてのマナーになります。

「副業で上積みされた疲れを、本業にまで=持ってきてもらっては困る」
「副業でケガでもされたら本業では面倒を見切れないJ
「副業が引き金になって、事故や災害の危険性が増すかもしれない」
一憂
2008 年にあった1 00 年に1 度の経済危機では、!
企業は副業を容認したが、推薦する傾向は見られなったi
をF
だから、副業で労働過多に陥らないように自制していく
t 疲れは溜まりやすくなるので、休息する時間を事前に確保しておく
2 体調の悪化は皮膚に表れやすいので、飢荒れは危険信号と捉える
3 周囲に心配されたらバレている可能性があるので、小休止したい
1 日の大半を会社で過ごす社員に対して、各種手当や
福利厚生でサポートする会社の本意にも応えましょう
Rule
28
噂や嫉妬を回避するため、副収入の額を他言しない
同僚に「月5 万円くらいの副収入がある」と話した途端、「100 万円くらい稼い
でいるらしいよ」「住宅ロlンの返済が厳しいみたい」「そろそろ辞めて、転職するだっ
て」というような好か5 ぬ噂が拡がることがありました。
サラリーマンにとってお金の話はシビアだからこそ、自分が考えている以上に相手
は敏感になります。唱を流した相手に悪気はなく、普通の反応と一言守えるでしょう。
逆にあなたがお金に困っているときに「副業で稼いでいる」と聞かされても、決し
て嬉しい気分にはなりません。相手は自慢する気がなくても、受け止める人次第では
好ましく思わないものです。
さらに仕事中に疲れを見せると「副業のせい」と誤解されたりもします。そもそも
副業で上司や同僚の評価を上がることはないのです。相手を嫌な気持ちにさせないた
めの気遣いに煩わしきを覚えるなら、はじめから副業をパラすのは持えましょう。
プライベートなことを話せる職場であれば、我慢する必要もありませんが、誰かに
喋ったところで自分も相手も得をしないことは覚えておきたいものです。

ジパング


無題

「不況に強い通信販売」
「大躍進をみせる通版業界」
「どこまで伸びるか通販業界」
小売業界が伸び悩んでいる中で、通信販売は不思議なほどの伸長を続けている。こうした活字
を見てもうなずける。
こんな活字を読むと、誰しもやるなら通信販売ということになってくる。しかし、軽はずみは
危険である。参入してみて初めて通販事業の難しさが骨身にしみてわかってくるはずだ。
DM やカタログを配布したり、広告を出せばすぐレスポンスがあると思ったら大まちがいだ。
すっかり体勢が整っているのに、待てど暮らせどなかなか注文が入ってこないのが、偽りのな
い実情である。待ちの商売とわかっていながらも、いつ入ってくるかわからない注文をジl ッと
我慢して待ち続けるほど苦痛なことはない。
通販事業をやろうとしている人の中には、始めればすぐ軌道にのり、儲かると考えている人が
かなりいるが、これは大きなまちがいだ。ぐっと歯を食いしばって耐えなければならないことの
方が多い。
いつ訪れるかわからない春をジl ッと待ち続ける忍耐力をしっかりと身につけておきたい。
うまくいかないと人聞は誰しも心がゆらぐものだが、少しくらいの苦しみに心がゆらぐのでは、
商売には向かない。
なかなか注文が上がってこなくても、「私の通版事業は多くの人に必要なんだ」という自信を
はっきりといい切れる不動心を養ってから事業をスタートしたいものである。もち、
⑤いかにプ口に徹することができるかが力ギになる
通信販売を始めるにあたっての心構え
商売は最高の満足をお客様に与えてこそ価値がある、というのが私の持論である。
通販というビジネスもお客様に最大限の満足を与えなければ、企業としての存在価値はない。
ところが新規に通販を考えている人は、こうした意識はたいへん薄い。お客様に満足を与える
ということより、いかに事業主としての自分が早く喜びを得るかということばかり考えている。
これでは口でこそサービスの大切さを力説しても、現実にはカラ手形を振り出しているに等しい。
通信販売には高度な技術やノウハウが必要である。プロ意識に徹しないとほんとのビジネスは
できない。ところがそのプロ意識など持ち合わせず簡単に始めてしまうからすぐにゆき詰まり、
「こんなはずではなかったのに: :: 」と
、首をかしげ、腕組みをしてしまうわけだ。
ほんとのプロは確固たる自信から生まれてくる。付け焼刃でいとも簡単にやり始めるのではな
く、充分に勉強し
、研究した上で自信をつけてからやり出すべきである。
そしてやり始めたら、「自分こそ通販のプロフェッショナルだ」という
、.ブライドを持ち、小
45
2
さなことにも全力投球をしたい。それが不動の信頼に結びついてくるといっていいのでは:::。
4 6
⑧身体を張って
H
毎日が挑戦H を忘れない
事務所に腰を据えてジ!ッと待っていて、注文があったら発送をする手続きをとればよい。
確かに通販という事業はそれを完壁にこなしておればいいわけだ。しかし、そんな安易な考え
でいたらビジネスは成り立たず、
H
開庖即休業H という痛い結果を招いてしまう。カタログを送
り、広告を出し、電話をかければ注文があるといったそんな簡単なものではない。なるほど
H
販病H といってもいいほど通信販売が好きで次々に注文し、楽しんでいるような若い女性もいる。
だが、名も知らないような通販会社から買おうなんていう気はもっていない。大手の有力通販会
社の魅力あるカタログの中から好きな商品をさっさと選んで注文してしまう。
小さな通販会社など、よほどの商品でもない限り見向きもされない。開業して待っていてもさ
っぱりオーダーはない。
そんな待ちに、気長に耐えることができるだろうか。庖舗販売なら立看板を立てたり、
ウインドーをつくって飾りつけたら、通りがかりの人でも見てくれる。
ところが、通販のようにかなりの距離があり、顔姿も見えない人にどう呼びかけたらいいのだ
ろうか。
通販会社は
H
待ちの商売μと考えたら大きなまちがいだ。待ちの商売といったら庖舗販売であ
って、無庖舗服売
、ダイレクト・マーケティングの代表ともいえる通信販売は行動の商売である。
見えない、
わからない顧客を求めて、絶えず行動を起こす必要がある。黙っていては顧客の方で
振り向いてくれたり、注文など絶対にしてくれない。少しでもいい結果を出そうとしたら人一倍
努力し、行動を起こすことだ。
「身体を張って日々に挑戦し続ける」
これこそ通版事業をやろうとする人には欠かせない鉄則である。
⑦旺盛な企画力を養う
通信販売を始めるにあたっての心構え
庖舗販売でも、「どんな商品を品揃えしたら喜ばれるか」「どんなサービスをしたら喜ばれる
か」「どんな販促が望ましいか」など、絶えず新しい企画を考えて実行に移していくことが大切
だ。しかし、
顧客が遠くにいて
顔姿が直接自に見えない通信販売の場合は、それ以上に企画力
が必要とされる。
斬新な企画のいかんによって注目度を高めることができるといっても過言ではない。
他よりも少しでもユニークで、感性あふれた商品を取り扱えるか否かが、会社の将来を決定づ
けるといってよい。
いつも新鮮な情報を集め、絶えずフレッシュな企画を考え出す発想力こそ必要である。
いつまでたっても同じ商品で、同じような売り方をしているのでは、
感覚の鋭い消費者にすぐ
47
2
ソッポを向かれてしまう。いつも新しいアイデアが泉のごとく湧いて出て、いても立ってもおれ
ないような気持になれるとしたら、通販という事業の将来は明るくおおいに期待が持てるといっ
ていいだろう。要はいかに顧客に感動や感激を与えることができるかということにかかってい
る。
4 8
⑧慎重にじっくりとビジネスに取り組む
新しく事業を始めようとする場合、多くの人は「早く事業を斬道にのせたい」「成功させたい」
とあせりがちだ。
必うよう
鷹揚にのんびりと構えていたのではチャンスを逃がすし、ライバルにどんどん先を越されてし
まう。しっかりと事業計画をたて、スタートした以上は少しでも早く軌道にのせなければならな
い。しかし、あせってがむしゃらに突進するのは危険だ。形のつかめない通信販売のようなビジ
ネスは慎重に考え、一歩一歩と着実に進むことが望ましい。マイペースで自分なりの事業を進め
ていくためにも、いろいろな問題点を前もってあげて、一つ一つ熟慮し、その上で断行していく
というやり方が、結局は実りをもたらしてくれるはずである。
⑨歩き始めたら、ただひたすらに前進あるのみ
「いまやるとしたら通信販売しかない」
「通信販売でチャンスをものにしてみたい」
「通販ビジネスに自分を賭けてみよう」
」うしたロマン
事業意欲こそスタート時には大切である。
通信販売を始めるにあたっての心構え
事業は軽率な考え方でスタートしたら危険だ。そんな甘いものではない。組織の中にいたとき
よりはるかにたいへんだ。容赦なく逆境が襲いかかってくるはずである。その逆境を尊い試練と
してとらえ、たくましく克服していくことで道が拓けてくるわけである。
伺をやるかという問題がクリアされるまでは真剣に考え
、思い悩むことも必要だ。しかし、
「通信販売でいこう」と決断したら
、もはや思い悩むようなことなく自信をもって力強い一歩を
踏み出すべきである。
そしてスタートしたら、立ち止まってうしろを振り向いたりしてはいけない。恐る恐る一本橋
を渡り始めて、かなり進んでからうしろを振り返ってみたりしたら、恐怖感がつのり

販売の心得

図通信販売を始めるにあたっての心構え
①強い責任感に目覚める
通信販売を始めるにあたっての心構え
庖舗販売の場合は対面販売方式なら当然のことだが、たとえセルフ方式であっても、
顧客がそ
ばにいるのだから庖舗内では手は抜けない。
いつも「どうしたら喜ばれるか」「どうしたら満足なお買物をしていただけるか」などを考え、
真剣に接客に努めなければならない。これに比べて通信販売は、モノを売ることは同じであって
も直接顧客に接するわけではない。あくまでもカタログ、DM 、チラシ、媒体広告などを通じて
行われるので、そこには距離がある。
ともすると苦情など生じることもあるが、それさえなかったら、庖舗販売のように神経をすり
減らしたりする必要はない。そのためともすると手を抜きたがる。しかし、手を抜いたりしたら
レスポンスにてきめんに表われてくる。
カタログの制作、配付や媒体広告に多額の資金を投じ、レスポンスを待っていても、いっこう
に消費者の反応がなかったら、庖舗版売に顧客が訪れてくれない以上に不安や苦悩が交錯し、い
39
2
ても立ってもおれないような心境になってくる。
「顧客の顔が見えないから」「直接顧客に接するわけじゃないから」といったことばは絶対に禁
物だ。いつ顧客からレスポンスがあるかわからないので、いつも旺盛な責任感に目覚め、精いっ
ぱいの対応に努めたい。
扱い商品に、サービスに責任を持って対応してくれる企業は、距離があるだけに顧客に快く感
4 0
じられるものである。
自分がもし顧客だとしたら、通販会社としてこんな対応が欲しいということもよく認識し、
つも万全の姿勢をとっていきたいものである。
し、
⑧安易な考えを排し、いつも慎重を期して取り組む
サラリーマン生活から一念発起し、リタイアして独立開業を考えている人、現在の商売に新し
いビジネスをプラスして売り上げアップを図ろうとする商庖主、社内ベンチャーで企業の活性化
を図ろうとする会社経営者がこのところ目立って増えている。
そしてその多くは、ニュlビジネス、それも通販を考えている。
「通版事業を新規にやろうと思っていますが将来性はどうでしょうか」
「通阪を始めるとき、どんなことに注意すべきでしょうか」
「どんな商品を扱ったら望みがもてるでしょうか」
通信販売を始めるにあたっての心構え
さまざまな相談が私の研究所に寄せられる。
e
せこうも通販ビジネスへの参入志望者が多いのだろうか。
川時代が通販を要求している
ω
他のビジネスからみたら躍進が著しい
ω
庖舗販売は立地が決め手だが、好立地のところを入手できないし、庖舗を運よく入手できて
も、顧客が来てくれるとは限らない
こうした点があげられよう。
小規模で分相応な通政ビジネスに真剣に取り組めば、事業として期待がもてる。
しかし、安易な考えで通販ビジネスに参入してみてもうまくいかない。顧客がすぐそばにおら
ず、顔が見えないだけに集客力は難しい。
やり始めた以上は
着実に顧客を増やし、リピート率を高めていかなければならない。早い成
果を期待してもムダだ。慎重に一歩一歩と歩を進めるやり方こそ望ましい。
③誠実なサービスをきめ細かく行う
庖舗販売では
H
お客様H と統一して呼んでいるところが多くなってきた。
小売庖の存続、繁栄はすべてお客様いかんにかかっているからだ。お客、顧客などいろいろな
いい方を、ていねいな
H
お客様H に統一し、最高のサービスを行い、信頼関係をより深めようと
4
'
2
の考えからだ。
4 2
通信販売はお客様との距離が離れ、じかに顔は見えないといっても、お客様として大切にしな
ければならないので、同様な呼び方に統一したいものである。
「あぶあぶ赤札堂」「東天紅」など小泉グループ企業の創業者小泉一兵衛さんは、社長当時、従
業員に対してよくこういった。
「小売業の仕事に携っている者は、いかなる場合でもお客様のいうことは正しいと考え、謙虚に
受け止めることだ」と。
「お客様は神様だ」と、大切にされるようになってから久しい。そして消費者の知識は深まり、
自然に強い力を持つようになってきた。いまでは買い手から売り手に対して逆流が始まったとい
われている。これを
H
ポロロッカ現象μと呼ぶ人までいるくらいだ。しかし、どこの小売庖でも
同じようなものを、同じような価格で売っている。お客様はどの庖を選ぼうが自由である。お客
様の争奪戦は激しくなるばかりだ。
「いいものをほかより安く売っている」といっても、販売員の接客態度が気にいらなければ、他
の庖にいってしまう、これでは小売業は成り立たない。すべてお客様によって支えられているの
で、少しくらい無理をいわれても「お客様のいわれることは正しい」と思って接することこそ肝
要だ。
この気持は通信販売にもあてはまる。距離があるということはお客様の側でも、ちょっと気に
通信販売を始めるにあたっての心構え
さっさと他へ移ってしまうと考えるべきである。
黙って去られてしまうのは手の打ちょうがないが、中には通販会社に対してあれこれ注文をつ
けたり、苦情をいってくる人もいる。しかし、こうしたお客様はむしろありがたいとみるべきだ
ろう。会社に対して関心があり、期待をしているからこそ苦情などが出てくるわけだ。
こうした声に反発して文句をいうようでは、通販ビジネスはやっていけない。「私達のために
お客様はいいことをいってくださる。ありがたいことだ」とむしろ感謝し、さらに誠心誠意応え
てやる姿勢こそ尊い。そこからは、さらに根強い信頼関係が芽生え、自然にビジネスを伸ばして
くれる。

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

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